漢方医学の特徴をあらわす言葉として「心身一如」があります。デカルト以来、西洋医学は心と体は別のモノであるという要素還元的考え方に基づき発達してきました。それに対し、漢方医学では、心と体はお互いに強く影響し合うという「心身一如」という考え方に基づいた治療体系となっています。漢方医学の解剖生理学の中にある五臓の機能として、物質的な側面だけでなく、精神的な部分の機能もそれぞれの五臓がコントロールしているという立場をとります。
西洋医学でも物質的な要素だけでなく、精神的な要素を含んだストレスが重視されるようになり、その点では漢方に近づきつつあるのかもしれません。